公共工事の今昔物語
日頃、住民に迷惑をかけながら仕事をさせて頂いていることに感謝しています。
昔と今を考えると・・・昔はインフラ整備が一般的に遅れていてローカル的な雰囲気があり、道路工事などをすると近所の人から、10時や3時休みにはお茶のもてなしを受け、よく手分けしてごちそうになったという笑い話がありました。おそらく、共に街づくりを考えると言う一体感があったからかなと懐かしく思っています。
最近は、徐々に地域も都市化されたことと共に、建設工事もリフォ―ムの比率が増えていく時代へと変貌していくことは否めないと思われます。さらに、近年の政策で「コンクリートから人へ」と言うことで、建設投資を容易に減らし、医療、福祉予算、その他に振り換える事例が多くなった結果が数字に表れてきています。
因みに、平成4年(1992年度)で就業者数は619万人であり、建設投資額は官民で約80兆円であったのが、平成22年(2010年度)で就業者数は503万人(52万4273社)、建設投資額は14年間連続のマイナスで40兆円を切ってしまった。これは、33年(昭和52年、1977年)まえの建設投資額40兆円割れに相当する。
そして、政策によって、急激に変化することが、ゲリラ豪雨的に、必ずあることだと言うことを腹に据えながら、今後の会社経営に取り組み、一歩一歩前進をしていきたいと思っています。「コスト縮減(設計と施工ともに)、予算削減、競争激化」の3つの要因で発注工事金額(受注した工事の中身)が昔の約50%~65%になってきている中で、減価償却、設備投資、会社経費が賄える状況を理解して戴ける説明責任の研究はしなければと考えられます。
これから、もう絶対過去の良き時代には戻ることはないと思いますが、せめて、お神輿は全員で担ぐと言う「自助、共助、公助」の時代が早く来ることを望みたいと思います。